当たり前すぎる話ですが、「現役整体師」は、つまりは整体学校のOB・OGということ。私も含め、そんな先輩たちの話をまとめてみました。整体学校時代の話や「振り返ってみると」といったことなど、リアルな声を集めているので参考にしてみてください。私の話もありますよ!

※メモから書き直すのも手間だったので、ざっくり事実関係を並べた感じになっています。悪しからず……。

 

1.整体院に就職した私のケース

これまで書いてきた「私の場合」を、ここで一度整理してみました。「学校選び」に関しては、カリキュラムが充実していたことはもちろん、成長を実感できるシステムがあったおかげで意欲的に通学できた私の話も参考にしてみてください。

 

整体師になろうと思ったきっかけは?

 

接した相手から直接「ありがとう」と言葉をかけてもらえる仕事をしてみたいと思っていました。医療関係に興味があったものの、その時点から医者を目指すのは現実的ではなかったので(年齢は聞かないで!)、何かないかなと漠然とでしたが探していたんです。そんな中で、日々の仕事の影響でひどくなっていた肩こりや腰痛をラクにする整体院で、整体師という存在を改めて意識したというわけです。医者ではないけど、カラダをラクにしてあげた相手から直接「ありがとう」と言ってもらえる仕事がここにもあった! という感じです。

 

また、ルーティンになりがちなOLとしての仕事では感じられない、「自分にしかできない仕事」でのやりがいを感じたいと思っていたのも大きな理由です。職人さんのように「手に職」という世界への憧れですね。そんなきっかけで、私自身も利用していて身近にあった整体の世界にチャレンジしようと思ったんです。

 

整体学校での日々は?

 

当時、大人数のクラスが中心で、科目別に講師がいるというスタイルの学校が多かった中、私が通っていた整体学校には「担任制」があって、生徒一人に固定の講師が付きながら学びの進捗を見てくれるというシステムになっていました。「どこが弱いか」「この技術・知識はしっかり身についているか」などに加え、「どんなタイプの指導があっているか」といったことまでチェックしてカルテに残してくれる。そのカルテを講師全員で共有しているから、その教室の別の特徴である「フリータイム制」と連動して、どこの教室に行っても最適なレクチャーが受けられました。

 

このシステムがあったので、無駄のない学びができましたし、自分が技術や知識を効果的に吸収できている実感がありました。整体学校に通いながら、整体師という姿にどんどん近づいている手応えを感じることができたので、ものすごく楽しい日々だったことを覚えています。

あ、でも、ただ楽しいだけじゃ勤まりません。新しいことにチャレンジするのだから、悩んだり、不安になったり、自信を無くしたりすることもあります。でもそんなときは遠慮せず講師にどんどん相談しちゃいましょう!

 

これからの目標は?

 

そろそろ独立も……という気持ちがないわけではありませんが、まずは今勤務している整体院で「手放したくない財産」と思ってもらえるような存在になりたいと思っています。もともと口コミで評判が高かった整体院なので、私がレベルアップすれば施設自体のレベルアップにもつながります。それは整体師としてもうれしいことですし、もし将来独立開業する場合にも、整体院としての評価はもちろんお客様やスタッフといった「人」とのつながりも充実していくと思うんです。

 

雑記

とにかく持ち続けていたいのは、苦しんでいる人を助けるためのスペシャリストになるという夢。それは、働く場所が変わっても自分のベースとしてあり続けますし、整体師として働くなかで迷ったり悩んだりしたときの支えにもなると思っています。そうした強い思いを持ち続けることを、みなさんにもおススメしたいですね。

 

 

2.介護・福祉施設に就職したYさんのケース

介護の仕事でキャリアをスタートさせ、常に新しいことを探し続けてきたYさん。ヘルパー、介護士、整体師と、なりたい姿が決まらず、その都度コロコロと変化してきたようにも思えますが、実はそうではありません。大切なのは「軸」なんです。

 

整体師になろうと思ったきっかけは?

 

月並みですが、「誰かのためになる仕事」「喜ばれる仕事」をやりたいと思っていました。そこで、ヘルパー2級の資格を取得、有料老人ホームに5年半勤めながら在職中に介護福祉士の資格も取得しました。

介護士の仕事は楽しいし、やりがいも感じていたのですが、介護の世界しか知らないということに気づきました。そこから、今まで知らなかった世界のことも知りたいと思うようになり、整体の世界に目を向けるようになったんです。

 

インターネットで情報を調べているうちに、この整体というものを自分の身につけたい、技術や知識を学びたいと思うようになり、どんな学校があるかを探し始めました。介護の仕事は体力的にもキツイので、学校選びではアクセスを最優先に。ちょうど自宅と職場の間に整体学校があることを知り、受講することを決めました。

 

整体学校での日々は?

 

私が通うことにした整体学校は、「完全個別指導」「完全フリータイム制」「無料延長受講」という特徴がありました。入学前は、実はそれほどそこに魅力感じていなかったのですが、実際に受講してみてその重要性に気づきました。

 

以前、介護の資格を取るために通っていた学校は、誰もがその名前を知っているようなマンモス校で、講師一人に対して生徒が20名ぐらい、という講義でした。その体制だと、質問もしづらく、知識や技術に自信が持てないまま卒業して、不安を抱えたまま現場に出ることに……。私自身は5年半勤められましたけど、同じような状態で入職して数カ月で離職していく、という人もたくさん見てきました。

 

それとは違い、講師をほぼ独り占めできる整体学校での講義は、気軽に質問もできましたし、文字通り“手取り足取り”で教えてもらう技術にも自信を持つことができました。「少人数制」をアピールしているスクールも多々ある中、生徒数に違いがあるので注意が必要ですが、講義の満足度に大きな違いが出るので、これから学校を決める人はじっくり調べたほうがいいと思いますね。

 

これから整体師を目指す人へのアドバイスは?

 

卒業後は、整体師の技術をより活かせる環境を求めて、整体院併設の介護施設に転職しました。今では、介護の一環としての整体へのニーズが高まっているのを感じており、この分野で活躍していきたいと思っています。

 

振り返ってみると、ヘルパーから介護士、整体師と、「誰かのためになる」という軸はありながらも、時期によってやりたいことが変化してきています。自分で思うのは、そのときそのときの取り組みを真剣にやっていたからこそ、次のステップという新たな目標が見えてきたんじゃないかということ。「なりたい姿」は、途中で変化してもいいはずです。大事なのは、常に何を目指すかを意識して取り組むことだと思います。

 

 

筆者の感想

Yさんは、実はすごい情熱家だと思うんです。しかも真面目。真面目な情熱家(笑)。いつも変わらない軸があって、でも場面場面でフレキシブルにその情熱を注ぎまくる。静と動が両立している、とても素敵な人です。

Yさんは、結果的に正しい選択をしてきたんだと思います。でも、みんながみんな正解に行けるとも限りません。だから、Yさんみたいに、軸だけはブレることなく、進んでいけばいいんです。ちょっとくらい失敗しても、大丈夫! なはず!

 

 

3.リフレサロンに就職したNさんのケース

Nさんはリフレクソロジスト。整体師とは違うスペシャリストですが、人のカラダをラクにする仕事したいという夢を実現した先輩でもあります。整体師を目指すみなさんも参考にできるお話が聞けたので、ぜひ読んでみてください!

 

リフレクソロジストになろうと思ったきっかけは?

 

百貨店の店頭で販売の仕事をしていた当時、常に悩まされていたのが足のむくみでした。辛さが限界になるとリフレサロンに行き、施術を受けていたのですが、いつしか「この気持ちよさをみんなに知ってほしい」と思うように。

 

販売の仕事は、訪れたお客様に商品の魅力を知っていただくというもの。そこに共通点があったのだと思いますが、だんだんとリフレクソロジストという仕事をしてみたいと思うようになっていきました。「こんなに気持ちいいんだよ!」「足だけじゃなく、カラダ全体がラクになるんだよ!」と、お節介にも思えますが、多くの人に知ってもらいたくなってしまったんです。

 

学校での日々は?

 

受講を決めたのは「OGがオリンピック選手や芸能人の施術もやっているんだよ」と知人に教えてもらった学校でした。はっきり言って半分ぐらいはミーハーな気持ちでしたが(笑)、それだけ著名人に信頼される施術家を育てているという魅力も感じて、その学校に通うことを決めました。

 

入ってみて驚いたのは、独立開業を視野に入れて学んでいる人も多かったことでした。私自身は職業として、そこまでリアルに捉えていたわけではなかったので、とても大きな差があるなと感じたことを覚えています。それからは「ちゃんと考えなきゃ」と思い、どんなところで働き、どんなリフレクソロジストになるかを具体的に考えるようになりました。そうすると、自分に足りない知識や、伸ばさなきゃいけない技術がはっきりわかるようになり、日々の講義への取り組み方も変わっていったんです。

 

これから整体師やリフレクソロジストを目指す人へのアドバイスは?

 

整体師もリフレクソロジストも、人のカラダをラクにすることができる仕事です。そこを目指すみなさんには「技術はもちろん、会話も楽しくできる整体師が理想」とか、「個人でお客様と関係をつくりながら、信頼される整体師になりたい」など、自分の将来像みたいなものを持つべきだと思います。

 

私の同僚が通っていた学校では、途中でドロップアウトしてしまう人も少なくなかったらしいです。そういう人たちに共通していたのが方向性を見失ってしまってやる気をなくす、ということだったそう。何になりたいかをきちんと考えておけば、少々のことで躓いたりすることなく、目標に近づくための努力は続けられるはずです。ミーハー気分でこの世界に踏み込んで、途中で気づいた私が言うのだから間違いないと思います(笑)。

 

 

筆者の感想

きっかけはどんなことでもいい、ということがNさんの話からわかりますよね。大俳優だって、最初は学芸会でのお芝居がきっかけかもしれないですし。重要なのは、どんな未来の私になりたいかを、説明会や体験会の場で見つけられたかどうか、ということみたいです。Nさんの言う「信頼される整体師」というのは、私が目指す姿でもあります。こっそりライバル認定しました(笑)。

 

 

4.温浴施設に就職したSさんのケース

50代前半のSさんは、「子育て後の新しい自分」の道として整体師を選択。無理なく働ける環境の中で芽生えた“新たな野望”のため、日々ご主人を実験台に技術の向上を図っているそうです……。

 

整体師になろうと思ったきっかけは?

 

当時40代後半の私が整体師を目指すことにしたのは、50歳を目の前にして「何か新しいことを始めよう」と思ったからでした。とはいえ、仲間を探して一緒にやるような趣味を始めるには抵抗がありましたので、1人でコツコツと取り組めるというイメージがあった整体師に興味を持ち始めたんです。

 

子育ても一段落していましたし、もともとアクティブな性格だった私にとって自由な時間が増えることは大きなチャンスでもありました。せっかくだから何か特技になるようなもの、手に職をつけられるものがいいとボンヤリ思っていた私にとって、整体師という選択肢はピッタリだったんです。

 

学校選びの基準は?

 

学校選びを始めてみると、整体師募集の求人が結構多いことに気づきました。せっかく身につけた技術や知識を活かせるんだったら、という思いもあったので、就職に強い学校に重点を置き、改めて探し始めました。

私が通っていたところは、学校に対する仕事のオファーがいくらでもあるほどの、いわば「有名校」でした。求人の内容も、整体院リラクゼーションサロンに加え、深夜営業の温浴施設ホテルでのパートと幅広く、自分の生活スタイルに合った就職先を選ぶことができるというメリットがあり、そこで受講することを決めました。

 

実際通い始めると、子育てのブランクもあり、「ついていけるかな?」と不安になることもありましたが、気さくな講師たちからわからないことはとことん教えてもらえましたし、とても充実していたと思います。今は自宅から通える温浴施設で、週に3~4日のペースで働いています。無理なく働ける環境で、自分の特技を活かして仕事ができる。結構恵まれた状況なのかもしれませんね。

 

これから整体師を目指す人へのアドバイスは?

 

私もあとから気づいたんですが、40代よりも上の世代でも整体師の仕事は結構あるんですよね。実際、私が通っていた学校では、70代以上の生徒の方も多く、卒後もバリバリ働いていらっしゃるとのこと。整体師へのニーズは高まっていますので、これから整体師を目指す人は、自分が希望する就職先を念頭に置いて学校選びをしてほしいと思います。

 

私のような年齢でも、整体師になることで新しい楽しみを見つけることができます。今は、何年か先に自宅で整体を行うようなサービスを始めたいという“野望”も持ち始めています。自宅開業は難しそうなイメージもありましたが、卒業校の「開業サポート」のお話を聞いたところ、「自分にもできそう!」と自信が持てました。今のところお得意さんは主人と部活に疲れた息子の2人だけですが……(主人からはお金取ってますw)。みなさんにも、そんな現実的な夢を持ってほしいなと思いますね。

 

筆者の感想

人生の先輩世代でもあるSさんの、このゆったりとした目標設定は、とても憧れます。いつでも人生は充実させることができるし、そのスタートはいつになっても遅くないんですね。ただ、私の文才の無さのせいであんまり伝わっていないかもしれませんが、Sさんはとにかく朗らかなんです。Sさんお勧めのカフェでお話を聞いた時も、私が何を注文するかまで気づかってくれましたし、話を聞いていたはずなのに私の方がたくさん喋ってしまっていたり。整体師という仕事に出会えたSさんは、まさに水を得た魚じゃないのかな、と思いました。

 

 

5.独立開業したTさんのケース

学校を選ぶ決め手は体験説明会での施術見学だったというTさん。独立を目指して整体学校を選んだ彼女ですが、その思いが強すぎたことで今でも後悔していることがあると言います。それはいったい……!?

 

整体師、独立を目指したきっかけは?

 

会社員として働くなかで、自分の意に沿わない仕事に不満を覚えることが多くなったというのが一つ。独立して自分のやりたい仕事をやれたらいいなと思い始めたのがきっかけでした。なぜ整体師だったかというと、もともと武道をやっていたこともあって、周りにケガをする人が多かったから。苦しんでいる人を助けたいという思いがあったので、整体師を目指すようになりました。私自身もぎっくり腰持ちだったし、整体師の世界は身近なものだったというのもあります。

 

学校選びの基準は?

 

無理なく通えるところじゃないと続かないと思ったので、とにかく「家から近いこと」と「土日に開講していること」を優先しました。でも実は、決め手になったのは体験説明会で実際に手技を見て、「ここでなら施術の技術を高められる」と確信したこと。受講することを即決しました。それから、その学校が「独立開業を目指す人向け」という売りで、いろいろな支援体制を整えていたので、それも決断の理由になりました。

 

これから整体師を目指す人へのアドバイスは?

 

「自分が何を学んで、将来的にどうなりたいのか」をしっかり考えてから学校や就職先、その先のキャリアを選択していくことが大事だと思います。私が今でも後悔しているのは、あまりにも「雇われて働きたくない」「早く独立したい」という思いが強すぎて、卒業後に就職した整体院を早めに退職してしまったこと。開業のために必要な資金などは着々と準備していたものの、「なりたい整体師の姿」をキッチリ描いていられれば、もうちょっと学ぶべきことがあったんじゃないか、というのが今の気持ちです。もう一つのアドバイスは、整体師の技術・手技はあくまでもツールであるという意識を持つべきだということ。学校を卒業してゴールではなく、整体師の立場というツールを活かして何になるのかが大事だと思います。

 

筆者の感想

すごく物静かでしゃきっとした印象のTさん。そんな焦って勤め先を辞めてしまう人には見えなかったので、それほど「独立したい!」という気持ちが強かったのでしょうね。そういうモチベーションは、学校に通っている時にはとても役に立つもの。Tさんからは、通学中の苦労話は出てきませんでしたから。自分の性格を上手に利用するのも、大事かもしれません。私の面倒臭がりは、どう利用できるのでしょうか。見当もつきません!

 

 

6.講師になったMさんのケース

整体のことを整体学校で学んだ先には、その学校の講師になるという道も稀ながらあるんですね。ベテラン講師のプロフェッショナルな姿に憧れ、同じ講師になったMさんが教えてくれたのは、意外な学校選別法でした……。

 

整体師になったきっかけは?

 

「カラダ」「健康」に関わる仕事に興味があった私は、大学時代に心理学や栄養学を学び、在学中にアロマテラピストの資格も取得していました。就職を考え始めたときに「まずは手に職だ」と考え、自分に合う資格や学校を探し始めたところ、整体師という職業がピッタリくると感じたんです。

 

なぜ講師に?

 

もともと、人に何かを教えることが好きだったこともありますが、通っていた整体学校で講師の方々と接する中で、いつしか憧れて「こんな人になれたらいいな」と思うようになったんです。50代ぐらいのベテラン先生は、とにかく話しやすい人だったんですが、どんな質問をしても「こうやればいいのよ!」と打てば響く感じで答えてくれました。そんな講師になるということが、いつのまにか夢というか目標になりました。

 

実際のところ、入学前は自分がどうなりたいかという具体的な姿は明確になっていませんでした。ただ何となく、大学を卒業して就職するということを考えたときに「ストレスを抱えながらやりたくもない仕事をするのはイヤだな……」と思っていたぐらい。でも整体学校に通い始めて、いろいろなことを学びながら自分の進む道が見えた感じがして、「こんなスゴイ先生たちと一緒に働きたい!」という想いがフツフツと沸いてきたんです。それで再就職の相談に行った際、偶然タイミング良く講師としてスカウトしていただき、講師への道を歩み始めました。実際に教えられるようになるまでの研修は大変でしたが、「人に教える」ことの重大さを実感できるようになり、今は充実した毎日を楽しく過ごしています!

 

学校選びについてのアドバイスは?

 

自分の経験から言えば、完全個別指導(マンツーマン)というのはすごく重要だと思います。講師一人に対する受講者の数が多いと、それだけ実際の施術を学ぶ時間は短くなります。また、周りに遠慮して聞きたいことが聞けない自分の出来不出来をほかの受講者と比べてしまう、といった弊害もあると思います。あと、講師との話しやすさも大切です。整体学校に限りませんが、わからないことは受講中にしつこいぐらい聞く、自信がつくまで教えてもらう、ということが必要なので、コミュニケーションが取りづらい講師だと厳しいものがありますよね。そこで問題をクリアにしておかないと、仕事をし始めてからお客様の質問に答えられない、最悪の場合は事故に……なんてことも考えられます。

 

最後に、講師という立場から私が言っておきたいのは、「簡単に卒業証明書を出す学校は避けたほうがいい」ということ。技術や知識がしっかり身についていないのに、必要な科目を受講したというだけで卒業させるのは無責任です。生徒側も、就職してから苦労する、整体学校で学び直すハメになる、というケースも少なくないんです。「できるまで」「わかるまで」何度でも教えるのが講師として当然の務めだと私は思います。そして生徒側も「できない」「わからない」を完全にクリアにしておくことが必須。その意味で、技術・知識ともに徹底した卒業試験のある学校で学ぶべきだと思います。卒業のためのハードルがあるのはイヤかもしれませんが、就職してからのことを考えるとそのほうがいいと私は思いますね。

 

 

筆者の感想

「どんな生徒がイヤですか?」という、ちょっと意地悪な質問もしてみたんです。態度の悪い生徒や、乱暴な生徒はもちろん(今のところはいませんが・笑)ですが、意外だったのは「よくわからない生徒」だそうです。理解しているのかしていないのか、やる気があるのかないのか、そういうことがわからないと、講師としてもどう教えてあげたらいいのか、途方に暮れてしまうのだそう。在学中は劣等生でもなんでもいいので、知りたいことやわからないことがあったら、どしどし先生に聞きまくる、くらいがいいみたいです。なるほどー、の巻でした。

 

 

 

現役整体師たちのリアルな声http://seitai-guide.com/wp/wp-content/uploads/2017/06/3_OGに聞いちゃいました.jpghttp://seitai-guide.com/wp/wp-content/uploads/2017/06/3_OGに聞いちゃいました-150x150.jpgseitai-guide現役整体師、つまり整体学校の卒業生たちに聞いちゃいました!  当たり前すぎる話ですが、「現役整体師」は、つまりは整体学校のOB・OGということ。私も含め、そんな先輩たちの話をまとめてみました。整体学校時代の話や「振り返ってみると」といったことなど、リアルな声を集めているので参考にしてみてください。私の話もありますよ! ※メモから書き直すのも手間だったので、ざっくり事実関係を並べた感じになっています。悪しからず……。   1.整体院に就職した私のケース これまで書いてきた「私の場合」を、ここで一度整理してみました。「学校選び」に関しては、カリキュラムが充実していたことはもちろん、成長を実感できるシステムがあったおかげで意欲的に通学できた私の話も参考にしてみてください。   整体師になろうと思ったきっかけは?   接した相手から直接「ありがとう」と言葉をかけてもらえる仕事をしてみたいと思っていました。医療関係に興味があったものの、その時点から医者を目指すのは現実的ではなかったので(年齢は聞かないで!)、何かないかなと漠然とでしたが探していたんです。そんな中で、日々の仕事の影響でひどくなっていた肩こりや腰痛をラクにする整体院で、整体師という存在を改めて意識したというわけです。医者ではないけど、カラダをラクにしてあげた相手から直接「ありがとう」と言ってもらえる仕事がここにもあった! という感じです。   また、ルーティンになりがちなOLとしての仕事では感じられない、「自分にしかできない仕事」でのやりがいを感じたいと思っていたのも大きな理由です。職人さんのように「手に職」という世界への憧れですね。そんなきっかけで、私自身も利用していて身近にあった整体の世界にチャレンジしようと思ったんです。   整体学校での日々は?   当時、大人数のクラスが中心で、科目別に講師がいるというスタイルの学校が多かった中、私が通っていた整体学校には「担任制」があって、生徒一人に固定の講師が付きながら学びの進捗を見てくれるというシステムになっていました。「どこが弱いか」「この技術・知識はしっかり身についているか」などに加え、「どんなタイプの指導があっているか」といったことまでチェックしてカルテに残してくれる。そのカルテを講師全員で共有しているから、その教室の別の特徴である「フリータイム制」と連動して、どこの教室に行っても最適なレクチャーが受けられました。   このシステムがあったので、無駄のない学びができましたし、自分が技術や知識を効果的に吸収できている実感がありました。整体学校に通いながら、整体師という姿にどんどん近づいている手応えを感じることができたので、ものすごく楽しい日々だったことを覚えています。 あ、でも、ただ楽しいだけじゃ勤まりません。新しいことにチャレンジするのだから、悩んだり、不安になったり、自信を無くしたりすることもあります。でもそんなときは遠慮せず講師にどんどん相談しちゃいましょう!   これからの目標は?   そろそろ独立も……という気持ちがないわけではありませんが、まずは今勤務している整体院で「手放したくない財産」と思ってもらえるような存在になりたいと思っています。もともと口コミで評判が高かった整体院なので、私がレベルアップすれば施設自体のレベルアップにもつながります。それは整体師としてもうれしいことですし、もし将来独立開業する場合にも、整体院としての評価はもちろんお客様やスタッフといった「人」とのつながりも充実していくと思うんです。   雑記 とにかく持ち続けていたいのは、苦しんでいる人を助けるためのスペシャリストになるという夢。それは、働く場所が変わっても自分のベースとしてあり続けますし、整体師として働くなかで迷ったり悩んだりしたときの支えにもなると思っています。そうした強い思いを持ち続けることを、みなさんにもおススメしたいですね。     2.介護・福祉施設に就職したYさんのケース 介護の仕事でキャリアをスタートさせ、常に新しいことを探し続けてきたYさん。ヘルパー、介護士、整体師と、なりたい姿が決まらず、その都度コロコロと変化してきたようにも思えますが、実はそうではありません。大切なのは「軸」なんです。   整体師になろうと思ったきっかけは?   月並みですが、「誰かのためになる仕事」「喜ばれる仕事」をやりたいと思っていました。そこで、ヘルパー2級の資格を取得、有料老人ホームに5年半勤めながら在職中に介護福祉士の資格も取得しました。 介護士の仕事は楽しいし、やりがいも感じていたのですが、介護の世界しか知らないということに気づきました。そこから、今まで知らなかった世界のことも知りたいと思うようになり、整体の世界に目を向けるようになったんです。   インターネットで情報を調べているうちに、この整体というものを自分の身につけたい、技術や知識を学びたいと思うようになり、どんな学校があるかを探し始めました。介護の仕事は体力的にもキツイので、学校選びではアクセスを最優先に。ちょうど自宅と職場の間に整体学校があることを知り、受講することを決めました。   整体学校での日々は?   私が通うことにした整体学校は、「完全個別指導」「完全フリータイム制」「無料延長受講」という特徴がありました。入学前は、実はそれほどそこに魅力感じていなかったのですが、実際に受講してみてその重要性に気づきました。   以前、介護の資格を取るために通っていた学校は、誰もがその名前を知っているようなマンモス校で、講師一人に対して生徒が20名ぐらい、という講義でした。その体制だと、質問もしづらく、知識や技術に自信が持てないまま卒業して、不安を抱えたまま現場に出ることに……。私自身は5年半勤められましたけど、同じような状態で入職して数カ月で離職していく、という人もたくさん見てきました。   それとは違い、講師をほぼ独り占めできる整体学校での講義は、気軽に質問もできましたし、文字通り“手取り足取り”で教えてもらう技術にも自信を持つことができました。「少人数制」をアピールしているスクールも多々ある中、生徒数に違いがあるので注意が必要ですが、講義の満足度に大きな違いが出るので、これから学校を決める人はじっくり調べたほうがいいと思いますね。   これから整体師を目指す人へのアドバイスは?   卒業後は、整体師の技術をより活かせる環境を求めて、整体院併設の介護施設に転職しました。今では、介護の一環としての整体へのニーズが高まっているのを感じており、この分野で活躍していきたいと思っています。   振り返ってみると、ヘルパーから介護士、整体師と、「誰かのためになる」という軸はありながらも、時期によってやりたいことが変化してきています。自分で思うのは、そのときそのときの取り組みを真剣にやっていたからこそ、次のステップという新たな目標が見えてきたんじゃないかということ。「なりたい姿」は、途中で変化してもいいはずです。大事なのは、常に何を目指すかを意識して取り組むことだと思います。     筆者の感想 Yさんは、実はすごい情熱家だと思うんです。しかも真面目。真面目な情熱家(笑)。いつも変わらない軸があって、でも場面場面でフレキシブルにその情熱を注ぎまくる。静と動が両立している、とても素敵な人です。 Yさんは、結果的に正しい選択をしてきたんだと思います。でも、みんながみんな正解に行けるとも限りません。だから、Yさんみたいに、軸だけはブレることなく、進んでいけばいいんです。ちょっとくらい失敗しても、大丈夫! なはず!     3.リフレサロンに就職したNさんのケース Nさんはリフレクソロジスト。整体師とは違うスペシャリストですが、人のカラダをラクにする仕事したいという夢を実現した先輩でもあります。整体師を目指すみなさんも参考にできるお話が聞けたので、ぜひ読んでみてください!   リフレクソロジストになろうと思ったきっかけは?   百貨店の店頭で販売の仕事をしていた当時、常に悩まされていたのが足のむくみでした。辛さが限界になるとリフレサロンに行き、施術を受けていたのですが、いつしか「この気持ちよさをみんなに知ってほしい」と思うように。   販売の仕事は、訪れたお客様に商品の魅力を知っていただくというもの。そこに共通点があったのだと思いますが、だんだんとリフレクソロジストという仕事をしてみたいと思うようになっていきました。「こんなに気持ちいいんだよ!」「足だけじゃなく、カラダ全体がラクになるんだよ!」と、お節介にも思えますが、多くの人に知ってもらいたくなってしまったんです。   学校での日々は?   受講を決めたのは「OGがオリンピック選手や芸能人の施術もやっているんだよ」と知人に教えてもらった学校でした。はっきり言って半分ぐらいはミーハーな気持ちでしたが(笑)、それだけ著名人に信頼される施術家を育てているという魅力も感じて、その学校に通うことを決めました。   入ってみて驚いたのは、独立開業を視野に入れて学んでいる人も多かったことでした。私自身は職業として、そこまでリアルに捉えていたわけではなかったので、とても大きな差があるなと感じたことを覚えています。それからは「ちゃんと考えなきゃ」と思い、どんなところで働き、どんなリフレクソロジストになるかを具体的に考えるようになりました。そうすると、自分に足りない知識や、伸ばさなきゃいけない技術がはっきりわかるようになり、日々の講義への取り組み方も変わっていったんです。   これから整体師やリフレクソロジストを目指す人へのアドバイスは?   整体師もリフレクソロジストも、人のカラダをラクにすることができる仕事です。そこを目指すみなさんには「技術はもちろん、会話も楽しくできる整体師が理想」とか、「個人でお客様と関係をつくりながら、信頼される整体師になりたい」など、自分の将来像みたいなものを持つべきだと思います。   私の同僚が通っていた学校では、途中でドロップアウトしてしまう人も少なくなかったらしいです。そういう人たちに共通していたのが方向性を見失ってしまってやる気をなくす、ということだったそう。何になりたいかをきちんと考えておけば、少々のことで躓いたりすることなく、目標に近づくための努力は続けられるはずです。ミーハー気分でこの世界に踏み込んで、途中で気づいた私が言うのだから間違いないと思います(笑)。     筆者の感想 きっかけはどんなことでもいい、ということがNさんの話からわかりますよね。大俳優だって、最初は学芸会でのお芝居がきっかけかもしれないですし。重要なのは、どんな未来の私になりたいかを、説明会や体験会の場で見つけられたかどうか、ということみたいです。Nさんの言う「信頼される整体師」というのは、私が目指す姿でもあります。こっそりライバル認定しました(笑)。     4.温浴施設に就職したSさんのケース 50代前半のSさんは、「子育て後の新しい自分」の道として整体師を選択。無理なく働ける環境の中で芽生えた“新たな野望”のため、日々ご主人を実験台に技術の向上を図っているそうです……。   整体師になろうと思ったきっかけは?   当時40代後半の私が整体師を目指すことにしたのは、50歳を目の前にして「何か新しいことを始めよう」と思ったからでした。とはいえ、仲間を探して一緒にやるような趣味を始めるには抵抗がありましたので、1人でコツコツと取り組めるというイメージがあった整体師に興味を持ち始めたんです。   子育ても一段落していましたし、もともとアクティブな性格だった私にとって自由な時間が増えることは大きなチャンスでもありました。せっかくだから何か特技になるようなもの、手に職をつけられるものがいいとボンヤリ思っていた私にとって、整体師という選択肢はピッタリだったんです。   学校選びの基準は?   学校選びを始めてみると、整体師募集の求人が結構多いことに気づきました。せっかく身につけた技術や知識を活かせるんだったら、という思いもあったので、就職に強い学校に重点を置き、改めて探し始めました。 私が通っていたところは、学校に対する仕事のオファーがいくらでもあるほどの、いわば「有名校」でした。求人の内容も、整体院やリラクゼーションサロンに加え、深夜営業の温浴施設やホテルでのパートと幅広く、自分の生活スタイルに合った就職先を選ぶことができるというメリットがあり、そこで受講することを決めました。   実際通い始めると、子育てのブランクもあり、「ついていけるかな?」と不安になることもありましたが、気さくな講師たちからわからないことはとことん教えてもらえましたし、とても充実していたと思います。今は自宅から通える温浴施設で、週に3~4日のペースで働いています。無理なく働ける環境で、自分の特技を活かして仕事ができる。結構恵まれた状況なのかもしれませんね。   これから整体師を目指す人へのアドバイスは?   私もあとから気づいたんですが、40代よりも上の世代でも整体師の仕事は結構あるんですよね。実際、私が通っていた学校では、70代以上の生徒の方も多く、卒後もバリバリ働いていらっしゃるとのこと。整体師へのニーズは高まっていますので、これから整体師を目指す人は、自分が希望する就職先を念頭に置いて学校選びをしてほしいと思います。   私のような年齢でも、整体師になることで新しい楽しみを見つけることができます。今は、何年か先に自宅で整体を行うようなサービスを始めたいという“野望”も持ち始めています。自宅開業は難しそうなイメージもありましたが、卒業校の「開業サポート」のお話を聞いたところ、「自分にもできそう!」と自信が持てました。今のところお得意さんは主人と部活に疲れた息子の2人だけですが……(主人からはお金取ってますw)。みなさんにも、そんな現実的な夢を持ってほしいなと思いますね。   筆者の感想 人生の先輩世代でもあるSさんの、このゆったりとした目標設定は、とても憧れます。いつでも人生は充実させることができるし、そのスタートはいつになっても遅くないんですね。ただ、私の文才の無さのせいであんまり伝わっていないかもしれませんが、Sさんはとにかく朗らかなんです。Sさんお勧めのカフェでお話を聞いた時も、私が何を注文するかまで気づかってくれましたし、話を聞いていたはずなのに私の方がたくさん喋ってしまっていたり。整体師という仕事に出会えたSさんは、まさに水を得た魚じゃないのかな、と思いました。     5.独立開業したTさんのケース 学校を選ぶ決め手は体験説明会での施術見学だったというTさん。独立を目指して整体学校を選んだ彼女ですが、その思いが強すぎたことで今でも後悔していることがあると言います。それはいったい……!?   整体師、独立を目指したきっかけは?   会社員として働くなかで、自分の意に沿わない仕事に不満を覚えることが多くなったというのが一つ。独立して自分のやりたい仕事をやれたらいいなと思い始めたのがきっかけでした。なぜ整体師だったかというと、もともと武道をやっていたこともあって、周りにケガをする人が多かったから。苦しんでいる人を助けたいという思いがあったので、整体師を目指すようになりました。私自身もぎっくり腰持ちだったし、整体師の世界は身近なものだったというのもあります。   学校選びの基準は?   無理なく通えるところじゃないと続かないと思ったので、とにかく「家から近いこと」と「土日に開講していること」を優先しました。でも実は、決め手になったのは体験説明会で実際に手技を見て、「ここでなら施術の技術を高められる」と確信したこと。受講することを即決しました。それから、その学校が「独立開業を目指す人向け」という売りで、いろいろな支援体制を整えていたので、それも決断の理由になりました。   これから整体師を目指す人へのアドバイスは?   「自分が何を学んで、将来的にどうなりたいのか」をしっかり考えてから学校や就職先、その先のキャリアを選択していくことが大事だと思います。私が今でも後悔しているのは、あまりにも「雇われて働きたくない」「早く独立したい」という思いが強すぎて、卒業後に就職した整体院を早めに退職してしまったこと。開業のために必要な資金などは着々と準備していたものの、「なりたい整体師の姿」をキッチリ描いていられれば、もうちょっと学ぶべきことがあったんじゃないか、というのが今の気持ちです。もう一つのアドバイスは、整体師の技術・手技はあくまでもツールであるという意識を持つべきだということ。学校を卒業してゴールではなく、整体師の立場というツールを活かして何になるのかが大事だと思います。   筆者の感想 すごく物静かでしゃきっとした印象のTさん。そんな焦って勤め先を辞めてしまう人には見えなかったので、それほど「独立したい!」という気持ちが強かったのでしょうね。そういうモチベーションは、学校に通っている時にはとても役に立つもの。Tさんからは、通学中の苦労話は出てきませんでしたから。自分の性格を上手に利用するのも、大事かもしれません。私の面倒臭がりは、どう利用できるのでしょうか。見当もつきません!     6.講師になったMさんのケース 整体のことを整体学校で学んだ先には、その学校の講師になるという道も稀ながらあるんですね。ベテラン講師のプロフェッショナルな姿に憧れ、同じ講師になったMさんが教えてくれたのは、意外な学校選別法でした……。   整体師になったきっかけは?   「カラダ」「健康」に関わる仕事に興味があった私は、大学時代に心理学や栄養学を学び、在学中にアロマテラピストの資格も取得していました。就職を考え始めたときに「まずは手に職だ」と考え、自分に合う資格や学校を探し始めたところ、整体師という職業がピッタリくると感じたんです。   なぜ講師に?   もともと、人に何かを教えることが好きだったこともありますが、通っていた整体学校で講師の方々と接する中で、いつしか憧れて「こんな人になれたらいいな」と思うようになったんです。50代ぐらいのベテラン先生は、とにかく話しやすい人だったんですが、どんな質問をしても「こうやればいいのよ!」と打てば響く感じで答えてくれました。そんな講師になるということが、いつのまにか夢というか目標になりました。   実際のところ、入学前は自分がどうなりたいかという具体的な姿は明確になっていませんでした。ただ何となく、大学を卒業して就職するということを考えたときに「ストレスを抱えながらやりたくもない仕事をするのはイヤだな……」と思っていたぐらい。でも整体学校に通い始めて、いろいろなことを学びながら自分の進む道が見えた感じがして、「こんなスゴイ先生たちと一緒に働きたい!」という想いがフツフツと沸いてきたんです。それで再就職の相談に行った際、偶然タイミング良く講師としてスカウトしていただき、講師への道を歩み始めました。実際に教えられるようになるまでの研修は大変でしたが、「人に教える」ことの重大さを実感できるようになり、今は充実した毎日を楽しく過ごしています!   学校選びについてのアドバイスは?   自分の経験から言えば、完全個別指導(マンツーマン)というのはすごく重要だと思います。講師一人に対する受講者の数が多いと、それだけ実際の施術を学ぶ時間は短くなります。また、周りに遠慮して聞きたいことが聞けない、自分の出来不出来をほかの受講者と比べてしまう、といった弊害もあると思います。あと、講師との話しやすさも大切です。整体学校に限りませんが、わからないことは受講中にしつこいぐらい聞く、自信がつくまで教えてもらう、ということが必要なので、コミュニケーションが取りづらい講師だと厳しいものがありますよね。そこで問題をクリアにしておかないと、仕事をし始めてからお客様の質問に答えられない、最悪の場合は事故に……なんてことも考えられます。   最後に、講師という立場から私が言っておきたいのは、「簡単に卒業証明書を出す学校は避けたほうがいい」ということ。技術や知識がしっかり身についていないのに、必要な科目を受講したというだけで卒業させるのは無責任です。生徒側も、就職してから苦労する、整体学校で学び直すハメになる、というケースも少なくないんです。「できるまで」「わかるまで」何度でも教えるのが講師として当然の務めだと私は思います。そして生徒側も「できない」「わからない」を完全にクリアにしておくことが必須。その意味で、技術・知識ともに徹底した卒業試験のある学校で学ぶべきだと思います。卒業のためのハードルがあるのはイヤかもしれませんが、就職してからのことを考えるとそのほうがいいと私は思いますね。     筆者の感想 「どんな生徒がイヤですか?」という、ちょっと意地悪な質問もしてみたんです。態度の悪い生徒や、乱暴な生徒はもちろん(今のところはいませんが・笑)ですが、意外だったのは「よくわからない生徒」だそうです。理解しているのかしていないのか、やる気があるのかないのか、そういうことがわからないと、講師としてもどう教えてあげたらいいのか、途方に暮れてしまうのだそう。在学中は劣等生でもなんでもいいので、知りたいことやわからないことがあったら、どしどし先生に聞きまくる、くらいがいいみたいです。なるほどー、の巻でした。      整体師になるための辛口ガイドは、整体師になるには?とお考えの人に向けた情報サイトです。